フォーマルスーツの値段の違いは、生地の良さや質感、色味そして個人的なこだわりの部分に出てきます。もちろん金額が高くなればなるほど、生地は良いものになりますし、色味も幅が広がり、型も多くの選択肢が増えます。一方金額が安くなるにつれ生地、色味、型など選択肢の幅が狭くなってしまいます。
ただし、金額の多寡にかかわらず、フォーマルには変わりないので、一般的には問題になることはありません。しかし、地域の文化風習や親族間の関係で安いものだと問題が発生する場合もあります。実はフォーマルスーツには色々な用途があり、その用途に合わせて着る型や色味が違ってきます。
そこで安いものだと、その時にふさわしい型や色味の選択肢がなく、その地域の風習や親戚間の関係に齟齬が出てきてしまい、結果的にフォーマルな場にふさわしくないものを着てしまうということがあります。つまり、金額の多寡は問題にならないのですが、それに伴い場にふさわしい選択ができなくなってしまうことに気を付けなければなりません。
フォーマルスーツにも色々なものがありますが、その中でも高級とされるものは良い生地を使っています。生地の良し悪しで仕上がりはまったく異なり、スーツを手掛けるブランドではもっとも重視する部分です。代表的な高級生地としてウールがあり、割合が大きいほど高額になります。また、生地の風合いを見極めるポイントとして原毛の細さも重要であり、スペックが表示されている部分を見ればレベルが分かります。数値が高ければ高いほど、つやのある上品な風合いになり、そこから仕立てられたフォーマルも当然高額です。
仕立て方によっても違いがあり、フルオーダーにすると非常に体にフィットするというメリットがあります。せっかくオーダーするのですからピッタリのものを手に入れたいと思うのが普通ですので、費用面が気にならなければフルオーダーを選択する人も多いようです。採寸後に裁断、縫製を行って仕立てていきますが、全て手作業であるため時間がかかります。